クトゥルフ神話
皆さんはご存じだろうか?
コズミックホラー(宇宙的恐怖)というジャンルを……。
H・P・ラヴクラフトの怪奇小説に書かれている、「異次元の神々」による話をクトゥルフ神話と言います。
異次元の神々の影響により人々は混沌へと落ちていくという、とにかく明るい要素はなく暗く重い話が多いらしいのですが、それはだって敵は「神様」なので人間如きに抗えるはずも無くしょうがないっていう感じのストーリーと聞いています。
(小説は読んだことのないにわかなのです。ごめんなさい!)
近年いろいろな場所で話題に上がるクトゥルフ神話。
TRPGやボードゲームでは昔から大人気のジャンルで、最近クトゥルフ神話を知った私はこの触れたことのないコズミックホラーな世界にゾッコンなのです!
マンション・オブ・マッドネス とは
マンション・オブ・マッドネスは、そんなクトゥルフ神話を題材にしたボードゲームです。
このボードゲームは参加者が全員で勝利を目指す協力タイプのゲームで、プレイヤー達は用意された「探索者」をそれぞれ1体ずつ選び、そのキャラクターの能力を駆使しながらゲームに挑みます。
そして特徴的なのが、ボードだけでは遊べないゲームというところです。
無料で用意されている専用アプリをPC(Steam)やiOS、Androidからダウンロードをして遊ぶ準備をします。
ちょっと面倒くさい感じもしますが、ストーリーの最初と最後の長い文章は音読してくれるし、戦闘の管理も手動ですがやってくれます。
そしてなにより私がこのアプリでとても評価しているのは、場面に合った不気味なBGMが流れる事!お化け屋敷みたいで効果抜群です!!
そして一番残念なのは、シナリオの依存度の高いのこのゲームは日本での販売元のアークライトさんが日本語訳を出してくれないと遊べるシナリオが増えないことです……。
アークライトさん本当によろしくお願いいたします!!
キャラクターにはそれぞれ能力値が設定されていて、さらにそれぞれ固定の特殊能力を持っています。
赤い心臓のマークはそのキャラの体力を、青い脳みそのマークは精神力を表しています。
ゲーム内で「負傷」と「精神ダメージ」を受けると、それに対応したダメージカードを引いていきます。
この「精神ダメージ」を受けると言うのが、俗にいう「SAN値が減る」という状況で、精神力よりも下回ってしまうと狂気に落ちてしまいます。
謎の多き呪われた館の捜索
マンション・オブ・マッドネス はアドベンチャーゲームに近いボードゲームなので、最初にプレイヤー達はどのシナリオで遊ぶのかを決めます。
ほとんどのシナリオはキャラクター達が依頼を受けると事から始まり、その謎が起きている場所に潜入したところからゲームがスタートします。
丸いチップのある場所はプレイヤーの「アクション」を消費して調べることができます。
黄色の?のチップは何か物やイベントがある事を示し、赤いランプのチップは隣の部屋を調べる事ができます。
赤いランプのチップをこれまた「アクション」を消費して調べると次の部屋へと移動する事ができるようになり、次の部屋が追加されるのです。
こうして屋敷の隅々まで探索をして、謎を解くカギを手に入れたり、人ならざるモノ達と戦うための道具や魔法を手に入れたりして進んでいきます。
部屋を開けると何がいるのか分からないので、この探索は慎重に行動しなければいけないし、かといってゆっくりしていると事態は悪化する事もざらにあるので、大胆に進んでいくことも重要なのです!
マンション・オブ・マッドネス はアイテムや屋敷の部屋の配置もある程度タイプがあるので、常に部屋の構造が一緒というわけでもなく、前回あった便利なアイテムが次回同じ場所にあるということもありません。
なので繰り返しプレイをしても毎度新鮮にドキドキすることができます。いいね!
ゲームに勝利できないことなんて普通。だって相手は邪神だし!
このゲーム。じつはとても難易度が高いです。
一緒に遊んでくれるアキちゃんは負けが続くと心が折れかけるとぼやいていたりします。
しかし、ちょっと考えてみてほしい。
相手は邪神。混沌の権化であり、しかも地球産の邪神ではなく、宇宙の外から来た邪神なのです。
それに対して我々が操る探索者達はあくまで人間。
人間が神に対してできる事なんて抗うことぐらいなのです。
しかし、私達にも有利な点もあります。それは負けても何度でも挑むことができる事。
なので、一度遊んで負けたという事実は一つの情報の蓄積であり、それこそがコズミックホラーたる異形の神々へと人間の力で挑む唯一の力なのです!!
もし、 マンション・オブ・マッドネス をしていて精神的ダメージを受けてきた人はこれを思い出してほしい。
我々は他の多くの人々が気が付かない、地の底から這いあがるようなものに抗っているのだと。
そしてその戦いは自分たちの心さえ折れなければ、いつか達成できるのだと!!
敵対する異形の存在
マンション・オブ・マッドネスにはいろいろなモンスターが出てきます。
そして全員フィギュアがちゃんとあるんです。
ほらこんなに。楽しいね!
それに対して我々探索者も負けてません。
ずらっとこんなにキャラクターがいます。
ちなみに漫画の中で描いたこのシーン
このシーンに出てくる敵は「忌まわしき狩人」といい、屋敷探索では常連に当たる敵です。
私達は「イマカリさん」と呼んでいます。
このイマカリさんもちゃんとフィギュアにいます。
きっと塗装したらより恐怖度も上がると思うのですが、そのスキルを持つ人が近くにいない悲しみ。
きっと色のついたフィギュアでやったら面白さが跳ね上がるに違いないです!
まだまだ続くエキスパンション
マンション・オブ・マッドネス第2版はあくまで基本セットで、ほかにも拡張セットというものがたくさん出ています。
それぞれに新しいシナリオと新しい探索者とモンスターが追加されています。
現在(2019年11月)日本語版はこの二つだけですが、英語版はもっとたくさんの拡張セットが発売されています。
【注意】今回紹介しているのはマンション・オブ・マッドネス第2版なので、第1版の拡張セットと間違えやすいので注意してね!
他のも楽しみで仕方ない!!英語できない自分が恨めしい!!
アークライトさんよろしくお願いいたします!
PCゲームや家庭用ゲーム機とは一味違うドキドキ感
アプリを使うとはいえ、やはりアナログゲームならでわのじんわりしたドキドキ感が素敵なマンション・オブ・マッドネス第2版。
デジタルゲームなどで視界外から飛び掛かってきたり、集団で走ってくる意地悪なゾンビやモンスターに疲れた時こそ、やんわりじっくり謎を解きながら宇宙的恐怖に抗うホラーゲームもまた味があって良いのです。
もしチャンスがあったら是非是非やってみてください。
きっとあなたもコズミックホラーの虜になるはず。